新大関・御嶽海の白星発進は“番付の幸運” 206kg逸ノ城は「嫌じゃない相手」
新大関として挑む一発目の土俵──まさに今後を占う本場所の初日(13日)、相手に恵まれたのが御嶽海(29)だ。
対戦相手は206キロの巨漢・逸ノ城。御嶽海は相手の力に逆らわず、後退しながら立ち回り、チャンスと見るや一気に押し出した。
御嶽海は稽古に「西洋のヨガ」といわれるピラティスを導入し、15日間戦えるよう精神力のペース配分を調整。さまざまな工夫をしているが、この日の白星についていえば相手に恵まれた面もあるだろう。
テレビ解説の元横綱の北の富士氏は、「(御嶽海にとって)逸ノ城はそんなに嫌な相手じゃないからね」と話していた。
「御嶽海は何でもできる力士だが、基本は押し相撲。逸ノ城は逆に四つ相撲が得意。御嶽海にすれば、『まわしを取られなければ勝てる』という、割とハッキリした相手です。御嶽海が逸ノ城に押されるがままだったのも、下手に足を止めて抵抗すると組まれる恐れがあったから。この日の御嶽海は気持ちに余裕があったが、逸ノ城ではなく別の相手だったら、こうもうまくいったかどうか……」(ある親方)