10年前とは隔世の感…メジャーで頭角を現すアジア系選手続出! いまや一大勢力に
このジョーに限らずアジア系米国人選手には身体能力に恵まれなくても、地道な努力を重ねて大成する遅咲きが多い。その典型的な例が今季31歳でヤンキースの正捕手に抜擢された日系4世のカイル・ヒガシオカだ。ヒガシオカは3、4年前に何度か田中将大とバッテリーを組んだので日本のファンにもおなじみだ。田中の退団後は大エース、コールのパーソナル捕手を務めてリードと守備のうまさを認識されるようになった。さらに弱点だった打撃の方でもパワーアップしたため、ヤ軍のキャッシュマンGMは長打力があっても守備に難のあるゲーリー・サンチェスを開幕前、ツインズに放出。ヒガシオカを正捕手に据える大胆な選手起用を敢行した。
このように今季はアジア系米国人のレギュラー選手が3人も誕生した。すでにレギュラー、準レギュラーとして活躍するブルワーズのコルテン・ウォン(31=ハワイ出身の中国系米国人)、ケストン・ヒウラ(25=父方が日系、母方が中国系)を加えると、メジャーリーグの中でアジア系米国人プレーヤーは一つの勢力を形成しつつあるように見える。10年前、アジア系米国人のレギュラーはカート・スズキ(38=エンゼルス)だけだったので、隔世の感がある。