カブス鈴木誠也を待つ「3つの試練」…打ちまくるルーキーに内角攻め・申告敬遠・疲労
今やリーグを代表するクラッチヒッターに位置付けられる鈴木は今後もメジャーの洗礼、試練が続く。厳しい内角攻めに遭うのはもちろん、チームの主砲として時には報復死球のターゲットにもされかねないのだ。
相手バッテリーが勝負を避けるケースも増えるだろう。昨季、開幕から本塁打を量産(46本)したエンゼルス・大谷翔平(27)は後を打つトラウト、レンドンの強打者2人が故障で離脱していたこともあり、昨季の申告敬遠は2位オルソン(現ブレーブス)と8個差の20個とダンゼンのリーグトップだった。鈴木は先週のロッキーズ戦で好機に歩かされるなど、すでに申告敬遠2個を記録。鈴木の後を打つヘイワード、ウィズダム、ハーモシロらの状態次第では、昨季の大谷のように勝負どころでバットを振らせてもらえない可能性もある。ましてカブスは目下、チームを再建中。野手も若手が主体だけに、大谷同様、鈴木にマークが集中する可能性もある。
長丁場のシーズンも鈴木にとっては避けられない壁のひとつだ。
日本人野手は1年目の夏場に失速するケースが目立ち、2001年に新人最多記録となる242安打を放ったマリナーズ・イチローは7月に打率.268と低迷。03年に106打点をマークしたヤンキース・松井秀喜は8月に打率.233と精彩を欠いた。これは相手から研究・分析されるのはもちろん、開幕からの疲労がピークに達し、打撃にも影響したともっぱらだ。