バド桃田賢斗が今季絶不調のワケ…プロ宣言と成績低迷のタイミングが不気味に一致
そこに王者の貫禄はなかった。
27日、バドミントンのアジア選手権(フィリピン・マニラ)で大会3連覇を狙う桃田賢斗(27=世界ランク2位)が逆転負けで初戦敗退。相手は世界ランク52位、格下のインドネシア選手だった。
出国前の23日には自身の状態を「理想を100としたら50ぐらい。メンタル的な部分が大きい」と分析。今年は3月のドイツ・オープン(OP)でも初戦で姿を消し、直後の全英OPは準々決勝敗退と苦戦が続く。
今季の不調には前兆があった。一昨年から新型コロナウイルスの感染拡大で国際大会は軒並み中止や延期に。あったとしても日本は選手の派遣を見送った。海外遠征で腕を磨く場を失い、昨年は正月早々に自身もコロナに感染。11月のインドネシア・マスターズの優勝は、実に1年10カ月ぶりの頂点だった。
「ヨーロッパなどは大会に出場する中、日本だけがまったく国際大会に出られない“鎖国状態”だった。これまで海外遠征で力をつけてきたリズムが崩れたのが原因のひとつでしょう」(スポーツライターの小林信也氏)