バド桃田賢斗が今季絶不調のワケ…プロ宣言と成績低迷のタイミングが不気味に一致
■競技専念よりタレント業が大事
さらに、プロ宣言と成績低迷のタイミングが不気味に一致する。昨年4月、東京五輪を目前に控える中、プロに転向。所属は「NTT東日本」に置きながら競技に専念することを選択した。
しかし、桃田はバラエティー番組やイベント出演に大忙し。実業団時代は所属企業が選手のメディア出演をコントロールできたが、プロになると自己責任。タレント活動で稼ぎたい選手は引っ張りだこになる構図だ。
前出の小林氏が言う。
「プロといえば聞こえはいいが、競技に専念するよりタレント業が大事だという風潮が強い。これはある種、メディアや商売人の暴力。スポーツに専念できる環境をつくるべきなのに、『選手も稼げて周囲の人間も稼げる』という間違ったプロのビジネスモデルが優先されてしまった。先日の体操の内村航平選手の引退試合では、内村選手と写真が撮れるという6万円の席があった。確かにファンからすればうれしいんだろうけど、それがプロなのだろうかという違和感がありました」
プロスポーツ選手は本来、競技で稼ぐべきなのに、タレント活動に熱を入れて本業がおろそかになっているとすれば本末転倒だ。