テニス選手がラケットを「虐待」する深層 全仏OP女子で客席の子供をかすめる“事件”
女子テニスの先達でサフィンのファンだった宮城黎子さんは「よく折れると思って」と驚いていたが、カーボンの出現でラケットは折れにくくなった。むしろ、折れにくいからこそ“虐待”は始まったということになる。
2年前の全米では、ジョコビッチが叩きつけたボールが線審に当たり即刻退場処分になった。審判はいわば身内だから、客席への虐待の方が重罪だろうが、今回は警告と罰金1万ドルだけ。まさか、相手がロシアだったから……。
見ていて愉快な人は一人もいない。もっと厳しくしていい。85年当時に5誌あったテニス月刊誌は、いまや辛うじて1誌。ぶんぶんベッカーは破産時の資産隠しで刑務所の中だし、パリの宿を予約してくれたNさんは今大会中に亡くなった。時は速く流れている。