スピードスケート高木美帆「独立」の背景と“チームMT”結成が及ぼす深刻影響
これまで大学や実業団が主体となって支えてきた日本のスピードスケート界には「プロ」といえる選手は皆無。しかし、スピードスケートの強豪国であるオランダは、プロが中心だ。プロテニス選手のようにコーチやスタッフを個人で雇い、スポンサーと契約する。世界的に見れば、高木美の新チーム「MT」スタイルはスタンダードともいえる。
「将来的にNTと他のチームが競い合い、高め合いながら日本のスケート界が盛り上がって、活性化する未来があればいいな」
高木美はそう言って青写真を描いたが、「MT」に名伯楽・ヨハンコーチの再招聘となれば、勢力図は一変。NTの立場も危うくなってくる。
「エースとして女子チームを引っ張ってきた小平奈緒が10月で現役引退。高木美帆はもともとNT内でも将来のコーチ候補でしたからね。今後はスケート界全体が美帆中心になるでしょう」(スケート関係者)
将来、NTがMTに取って代わられるかもしれない。