阪神絶好調でAクラス射程圏も…悔やまれる序盤大コケの陰にフロントの“矢野低評価”
■金本時代より好成績でも「3年と1年」の差
16年から3年契約を結んだ金本前監督は、就任2年目、前年4位から2位に躍進。当時の坂井オーナーは球宴期間中に早々と新たに18年からの3年契約を提示した。翌年にチームは最下位に低迷、新任の藤原オーナーから任期途中で解任されたが、一方の矢野監督は就任1年目から3位、2位ときて、昨季は2位。金本時代より好成績を収めているにもかかわらず、続投要請は9月中旬と遅く年数も1年にとどまった。
「采配を問題視する意見があったのは事実。生え抜きOBだけでなく、藤原オーナーや阪急阪神HDの角会長と親しい関西財界の重鎮があまり矢野監督を評価していないそうです。ただ、矢野監督は金本前監督より結果を残していただけに、少なからずショックを受けたようです。まして金本前監督は同い年であり、東北福祉大では1浪して入ってきた金本とは先輩後輩の関係。現役時代から強く意識してきた存在ですからね。交渉の席では前任との成績の差を訴えたとも聞いている。矢野監督は退任表明したミーティングで『好きなようにやらせてもらう』と発言したそうですが、低評価をはね返そう、優勝して見返してやろうという気持ちが退任表明などの暴走につながり、チームの低迷を招いたとみる向きもある」(前出のOB)
開幕から普通に戦っていれば、チームがここまで苦労することはなかったに違いない。阪神は自ら、優勝のチャンスを遠ざけたといえそうだ。