大谷翔平日本人初2年連続30号!俄然気になる「サイ・ヤング賞」取りに規定投球まで残34回のハードル
オープナーやリリーフも
フィル・ネビン監督代行は大谷の次回登板を4日のアストロズ戦になると発表。指揮官は「これからは土曜日に投げることになる」と、当面は中5日ではなく、中6日で起用すると明かした。中6日なら4日のアストロズ戦後は11日の同カードと続き、10月1日のレンジャーズ戦まで残り5試合となる。大谷はここまで22試合の登板で11勝8敗、防御率2.67。投球回は128で、自身初の規定投球回162まで残り34イニングとしている。規定数をクリアするには残り5試合で1試合当たり7イニングが必要となる。
今季、1試合当たりの平均イニング数が6に満たない大谷にとっては高い壁となりそうだ。
大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言った。
「昨季、ブルワーズの右腕バーンズ(11勝5敗)が史上最少の167投球回でナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞して話題になりましたが、バーンズは規定数をわずかながらクリアしており、234奪三振はリーグ3位で、奪三振率12.61はリーグトップだった。大谷が投手として最高の栄誉を手にするには規定投球回到達が最低条件になります。大谷は残り24としている200奪三振達成は時間の問題で奪三振率12.38はリーグトップです。サイ・ヤング賞の最終候補3人に残る条件は投球回数以外、満たしていると言えます。今季のエ軍は大谷のタイトル取りしか見どころがないだけに、仮に10月に入って規定イニングに届いていなければ、大谷をオープナーやリリーフで起用し、帳尻を合わせると思います」
MVP、サイ・ヤング賞とも、投票権のある全米野球記者協会会員の記者は選手の貢献度を示すWARを重視するのが一般的だ。米野球データサイト「ベースボール・リファレンス」のWARは日本時間31日現在、ホワイトソックス・シース(4.8)、バーランダー(4.7)と続き、大谷(4.2)はレンジャーズ・ぺレスと並んでリーグ3位タイ。
「大谷が今後、中6日で5試合に登板したとして、6~7回を2失点の内容ならWARは1.7~1.8加算されます。バーランダーやシースらの投球内容にもよるとはいえ、大谷がトップに立つ可能性もある。ジャッジと票を分け合うことが予想されるMVP同様、サイ・ヤング賞もふたを開けるまで分からない。低迷するチームで孤軍奮闘してきた大谷への同情票が集まれば、バーランダーらの得票を上回るのではないか」(友成氏)
二刀流にとっては登板予定の残り5試合は試練のマウンドになりそうだ。