パ・リーグダントツ最下位、続投報道もケムに巻き…日本ハム新庄監督に「2つの誤算」
「球団から『来年(続投を)お願いします』と言われても、残り試合で成長できないと思ったら、わからない。オレという人間はオレにもわからんから」
続投報道が出た際、こう言って報道陣をケムに巻いたのが日本ハムの新庄剛志監督(50)だ。
もっとも、本人は以前から「来年は優勝しか考えていない」「ドラフトは即戦力にこだわる」と話しており、続投する気満々。冒頭のコメントはいつもの「新庄節」だろう。
しかし、指揮官自身、「誤算」を痛感しているのも確かではないか。
新庄監督は就任当初、「優勝は目指しません」とした上で、「7人くらい、タレントを作りたい」と豪語していた。エースの上沢や中軸の近藤といった元々いる中心選手はさておき、新たに若手、中堅の底上げを図ることにこの1年を費やした。
ところが、ここまでの122試合で「タレント」と呼べるほどまで成長したのは、リーグトップの打率.353をマークし、昨季まで控えだった11年目の松本剛(29)くらいのもの。自己最多の13本塁打の清宮、同14本の万波あたりは成長の兆しを見せているものの、いずれも打率は2割とちょっと。発展途上の若手を少し底上げしたくらいでは、優勝にはほど遠いのが実情だ。