矢野“ラスト采配”での劇勝に虎ファン沸くも…岡田新監督はCSファイナル進出にヤキモキ?
CSファーストステージで2位DeNAを撃破した阪神は、日本シリーズ進出をかけて、12日から神宮球場でヤクルトと戦う。
ファーストSは3試合すべてが2点差以内の大接戦。第3戦は3-2で迎えた九回、抑えの湯浅が1死満塁のピンチを切り抜けての劇勝だった。今季限りで退任する矢野燿大監督(53)による“下克上ドラマ”にファンは沸いているが、来季の新監督就任が決まっている岡田彰布氏(64)は内心、ヤキモキしているのではないか。
仮に阪神が10日にファーストSで敗退していたら、今週中にも岡田新体制がスタートしていたはずだった。もしもCSファイナルでヤクルトに勝ち、日本シリーズに進出すれば、始動は早くても10月末までズレ込む。
短期決戦のポストシーズンを経験することは選手にとってプラスにはなるものの、来季の巻き返しのためにはむしろ、CS進出はデメリットの方が大きいとの声もある。
今季の阪神は3位ながら68勝71敗4分の借金3。リーグ連覇を達成したヤクルトに12ゲームもの大差をつけられた。チーム防御率はリーグトップの2.67をマークしたが、総得点489は同5位で、失策数に至っては5年連続リーグワーストの86。得点力と守備力は積年の課題であり、一朝一夕で解消できるものではない。ヤクルトは投打ともにベテランから若手まで力を発揮しているうえ、首脳陣のマネジメント力も高い。いくら経験豊富な岡田新監督とて、ヤクルトの差を埋めるのは簡単ではないだろう。