蝉川泰果は「ウッズのような選手」になれるか? 95年ぶりアマ日本OP制覇のスケールと将来性
最終日は時折、笑顔を見せながらのラウンドで緊張感がほどんど見られなかったのも、6月の下部ABEMAツアーに勝ち、先月の「パナソニックオープン」も通算22アンダーで優勝しており、プロを相手にすでに実績を残していたからだ。
最終組で回った大学の先輩でもある比嘉についても、「正直プレッシャーを感じていなかった。いいプレーをしたいと集中していた」(蝉川)と涼しい顔だった。
「かつて、プロとアマの技術差は歴然としていたが、今ではアマチュアの練習環境も格段に良くなり、試合出場機会も増えて、トップアマとプロとの差がほとんどなくなっている。だからアマチュアがプロの試合で勝っても何ら不思議ではない。蝉川はボールを飛ばすパワーがあって、すでに世界アマチュアランク1位に立つなど実績も残しておりスケールが大きい。技術的にはまだ粗っぽいところはあるが、将来が楽しみな選手であり、国内ではなく早く海外で戦ってもらいたいと思う」(評論家・菅野徳雄)
大会3日目は、ティーマークが前に移された9番パー4(273ヤード)をスプーンでワンオンに成功、7メートルのイーグルパットも沈めて話題になった。それも、「楽しませたい」とプロ以上にギャラリーを感動させるプレーにこだわっているからだ。