スリルなき日本のトーナメントコースへの警鐘 大半の試合でバーディーのバーゲンセール
勝みなみが今季1勝目を挙げた「楽天スーパーレディース」では22アンダーまでスコアを伸ばし、決勝進出61人中56人がアンダーパーだった。
大半の試合でバーディーのバーゲンセールのようなありさまだ。これが女子プロの本当の実力なのか、といえば「?」マークがつく。それは「日本女子オープン」の結果を見れば歴然としている。
この大会ではいつものバーディー合戦は見られず、連覇した勝みなみの3アンダーを含め、4日間アンダーパーはたった2人だけ。会場は外国人設計家により難コースに大改造されており、多くの選手はバーディーどころかパーセーブにも四苦八苦。ボギーやダブルボギーを簡単にたたいていた。
ルーキー2勝の川崎春花は6オーバー15位、同・岩井千怜は7オーバー16位、尾関彩美悠は10オーバー35位に終わり、勝った試合のようにスコアを伸ばすことができなかった。
■バーディー量産は盛り上がるという間違った考え
これはいったい何を示しているのだろう。2006年に75歳で没したゴルフ評論家・コース設計家であり、A・パーマー、J・ニクラスとも親交があった金田武明氏が「コースとスリル」と題した文献を残している。