【There is no wrong option】どちらに投票しても「悪い選択はない」
メジャーリーグの歴史上でも、最も熾烈だといわれている今季のア・リーグのMVP争い。
61年ぶりにリーグの年間本塁打記録を更新する62号を放ったヤンキースのアーロン・ジャッジか、104年前にベーブ・ルースがマークした「2桁勝利&2桁本塁打」をはるかに凌駕する「15勝&34本塁打」を記録した大谷翔平か。
米国の専門家の意見も真っ二つの様相で、選手たちも大騒ぎだ。
シカゴ・カブスのマーカス・ストローマン投手は大谷を支持するひとり。シーズン終了直後、「自分だったら、ショウヘイに投票する。ジャッジにとっても最高の歴史的なシーズンとなったのは間違いない。だが、大谷がやったことは過去に誰もやったことがなかったし、今後も二度と見ることができないまれなことだ。2人はともにMVP以上に値する」と言い、こう続けた。
「There is no wrong option!(どちらに投票しても悪い選択にはならない)」
“wrong”とは「間違った」「悪い」「違う」という意味だが、微妙な違いがある。「You are wrong」は「おまえが悪いよ」だが、「something wrong」は「手違いが生じる」。“go wrong”は「道を誤る」「堕落する」。電話番号のかけ違いの時にも「sorry, I got a wrong number」と言って謝る。