【独自】飲酒・喫煙問題の聖望学園野球部で「指導者の暴力常態化」“本当の闇”を関係者が告発!
早朝5時から暴行
10月22日には、一連の騒動に対する保護者説明会があり、学校側からは「飲酒や喫煙をした部員への処分を検討している」と報告があった。しかし、保護者たちは説明会の場で、「では指導者たちの責任はどうなのか」と、彼らによる暴力、暴言を告発したという。
前出の関係者が言う。
「よく選手を殴るのが、まだ若いAコーチとBコーチです。Aコーチは1年生部員が寮の夕食の時間に数分遅れた時、彼の胸ぐらを掴んで『てめえ、遅せえんだよ』となじりながら何度もガラスに押し付け、腹を殴った。Bコーチも指導と称して、早朝5時に部員1人を叩き起こし、殴ったり押し倒したりの暴行を加えている。それ以外でも日常的に暴力を振るっており、AとBは必ずどちらかを見張りに立て、部員を密室に閉じ込めてから暴力を振るう。守真基部長も、今年の秋季大会でバスの集合時間に1分だけ遅れた部員に対し、『遅い! 何やってたんだ!』と、耳たぶを掴んで激しく揺さぶった。その部員は耳たぶ付近から血を出すケガをしたのです」
今年8月に岡本総監督の後継者となった宮崎広春監督は、元阪神の鳥谷と同期の聖望学園OB。こちらも問題ありだ。
「実は宮崎監督は数年前のコーチ時代、部員への暴力で高野連から謹慎処分を食らったことがある。しかし、本人はいまだ納得しておらず、今年も部員を前にしながら、何度も『俺は正しいことをした!』と居直っていた。入学したばかりの1年生部員に対し、突然、『おまえの行動が鼻につく』と言い放ったこともある。さらに将来のレギュラー奪取に意気込む1年生にも、『チャンスは平等ではないよ。それは理解してるよな』と、ハナからえこひいきを口にしていた。宮崎監督とA、Bコーチ、守部長はいずれも岡本総監督の教え子。何を教えてきたのかという思いです」(前出の関係者)
■ツイッターで暴露
そもそもの発端は10月14日、学校側に部員の飲酒・喫煙を知らせるタレコミがあったことだ。学校側は野球部の指導者たちに事実かを確認するも、彼らは知らぬ存ぜぬだったという。
「その翌日15日に、岡本総監督が部員を集めて『酒やたばこはやるなよ』と訓示をした。その一方、部員たちにはコーチから『学校から聞き取り調査があっても、おまえら何も言うなよ』と口止めもあった。結局、宮崎監督らも学校に『調査したけど、飲酒や喫煙なんてありませんでした』と報告。しかし、飲酒・喫煙をした部員がなぜおとがめなしで守られるのか、と憤慨した部員のひとりがツイッターでその旨をつぶやいてしまった。その翌日、彼が登校すると校門前に待ち構えていた守部長やコーチに車の中に連れ込まれ、スマホを取り上げられたそうです。登校時間だったので目撃者も多く、何があったのかと騒ぎになりました」(別の学校関係者)
指導者たちによるこれらの暴挙はいずれも、先の10月22日の保護者説明会で父母から学校側に告発されている。
飲酒・喫煙部員は1年生と2年生を合わせて12人。多くがベンチ入りを経験しているメンバーだ。ちなみに彼らは全員停学処分となったものの、当事者以外の保護者へのアナウンスは一切なし。すでに全員、停学が解けているという。
■「調査中でコメントできない」
聖望学園側は日刊ゲンダイの取材に対し、「(指導者による暴言・暴力の)訴えがあったのは確かだが、まだ調査中なのでコメントできません。岡本総監督をはじめ、野球部のスタッフに聞き取り調査を行っているところです。当該選手への処分はしましたが、そもそも公にアナウンスするものではないので、今回が特別というわけではありません」とした。
岡本総監督は37年間にわたって聖望学園野球部を率い、2003年夏の甲子園で8強、08年春のセンバツで準優勝。県を代表する名物監督のひとりである。モットーは「けじめのある自由」。けじめが必要なのは自分である。