ランキングに透ける「日本男子ツアー没落度」日本人プロのメジャー出場なお困難に
だから優勝したトニー・フィナウは38.10ポイントを獲得したが、石川遼は6.15ポイントしか手にできず世界ランク272位。ようするに石川が日本で6勝するよりも、PGAツアー1勝のほうがはるかに価値が高いとわかる。
新システム導入後に、最も難易度が高かった試合は「日本オープン」の49.23ポイント。勝った蝉川泰果は8.57ポイントを獲得した。
だが昨年までは、OWGRも日本のナショナルオープンに対して特別配慮があり、優勝者には32ポイントが与えられていた。新システム導入のため一気に蝉川の獲得ポイントが4分の1近くに下がってしまったのだ。
10月末にプロ転向した蝉川には、アマ時代の成績もランキングには加味されている。勝った「パナソニックオープン」7.51ポイント、28位の「マイナビABC」0.27ポイント、旧システムの男子下部「ジャパン・クリエートチャレンジ」4ポイント(優勝)、「関西オープン」1.32ポイント(17位)。旧システムはポイントは高いが毎週減点されていく。さらにシステムには最低試合数があり、2年40試合、つまり獲得ポイントを40で割ることになる。蝉川の平均ポイントは0.55になり、2勝もしながら世界ランクは324位の低迷から抜け出せない。