吉田正尚との相性は?「サイン盗みの過去」を吹き飛ばしたコーラ監督の“戦術眼”と選手起用
アレックス・コーラ(監督/47歳)
今やメジャーを代表する名将のひとりに位置づけられている。
現役時代はレッドソックスで松坂、岡島と同僚で、世界一も経験。内野のユーティリティープレーヤーとして計6球団を渡り歩いた。2011年にナショナルズで現役を終え、引退後は指導者として結果を残し続けている。
18年にレッドソックスの監督に就任すると、アナリストの下馬評を覆してプエルトリコ出身の指揮官では初の世界一に導いた。
的確な選手起用は高く評価されながら、アストロズでベンチコーチを務めていた17年にサイン盗みを主導していたことが発覚し、20年1月に契約を1年残して解任された。が、1年間の出場停止処分を経て、21年に再び、レ軍の指揮官に。コーラ監督を解任した20年に地区最下位に終わり、チーム再建に乗り出したブルーム編成本部長が度重なる面談を重ねて再契約した。
「アストロズではサイン盗みに手を染めたが、監督としての手腕は他球団のGMからも高く評価されてきた。現役時代はフランコーナ監督(現ガーディアンズ)ら、多くの最優秀監督賞受賞者のもとでプレーし、選手との接し方やデータを駆使した戦術を身につけた。中でも選手との対話を重視しており、試合前の練習では選手の顔色、動きを観察して、その日の状態や調子を的確に把握している。戦術家としてもモチベーターとしても有能で、今のメジャーの指揮官に求められるスキルをすべて兼ね備えている」(ア・リーグスカウト)