松山英樹は勝つための準備が整ってきたと見ていい カギは懸案であるパット
クラブを目いっぱいのパワーで振るよりも、コントロールを重視した結果がスタッツに表れたと見ています。そのいっぽうでパット貢献度はランク4位であり、以前から指摘している通りグリーン上でパットさえ入れば松山の爆発力は健在です。
スイングはフェードボールを目指しているように見えます。インサイドアウト軌道よりスクエアに振れて、左側に振り抜いたほうが体に負担がかからず、回転がいい。松山は練習の虫であり、遅くまで会場に残ってボールを打っています。そこまでしないとPGAツアーでは戦えないのです。
久しぶりにベスト10に入り、これからトップ5、優勝争いへと調子を上げていく準備が整ったといえます。
いっぽう若手は明暗が分かれ、蝉川泰果が67位、中島啓太は予選落ちでした。
何事も経験ですが、4日間戦って、他の選手がどんな攻め方をしているのか、勝つためのこだわりを肌で感じ、何が足りないのか、今後どうすればいいのかを学ばなくてはいけません。
せっかくいいゴルフをしていても、予選落ちが続けば一打の重みがのしかかりプレーまで萎縮してしまい、持ち味をなくしてしまいます。たとえ最下位に終わっても緊張感の中で4日間プレーした方が、練習場でボールをたくさん打つよりも収穫が大きいといえます。
中島は米国に残って次戦は「ザ・ジェネシス招待」出場を目指します。予選を通過して、4日間戦うゴルフを期待します。