実際に選手を見なければ正当な評価ができないこれだけの根拠
メジャーはいま、選手のスカウティングに関してもデータ全盛だ。
例えば日本人投手の球速はもちろん、変化球を含めたボールの回転数まで全球団が正確に把握している。その数値をメジャー平均と比較したうえで、スカウティングに活用する。3月に東京で行われるWBCの1次ラウンドにスカウトを派遣しない球団もいくつかあるほど。
【写真】この記事の関連写真を見る(12枚)
わたしはしかし、東京に行く。投手の場合は主に「マウンドプレゼンテーション」と呼ばれるマウンド上のしぐさや表情から読み取れる性格だけでなく、技術的なものも実際にこの目で見なければ正当に評価することはできないと考えているからだ。
投手であれば最も重要視するのはコマンド(狙ったところに投げる制球力)。特にコースの出し入れができるかどうかは大切だ。スライダーやフォークをストライクゾーンからボールゾーン、あるいはその逆にしっかりと制球できているか。
打者から見て見やすいか、そうでないか。ボールの出どころが分かりやすいか、そうでないかも重要になる。