FA大谷争奪にスター不在の「第4の金満球団」参戦か メッツ・ドジャース・エンゼルスの“三つ巴”に殴り込み!
ジャッジ取り逃したジャイアンツの「スターが欲しい」事情
サンフランシスコに本拠を置くナ・リーグのジャイアンツは、2021年こそ107勝55敗でメジャートップの勝率を残したものの、昨季は81勝81敗で地区3位に沈んだ。先日、米経済誌のフォーブスが発表したメジャー30球団の資産価値ランキングで、1位のヤンキース、2位のドジャース、3位のレッドソックス、4位のカブスに続く5位に入った有力球団である。
「そこで昨オフ、ア・リーグ新の62本塁打を放ったヤンキースのジャッジを獲得するため、9年3億6000万ドル(約493億円)という天文学的なオファーを提示。契約寸前までいったが、最終的に年俸を引き上げたヤンキースに残留されてしまった。さらにツインズのコレアには13年3億5000万ドル(約474億円)を提示して一度は合意に達したが、身体検査で過去に骨折した右足首の懸念が判明して破談となった。
コレアはツインズへ戻る形となり、あと一歩のところで大物2人を獲得できなかっただけに、ジャイアンツは『来オフこそは超大物を取りたい』と腕をまくっている。21年に正捕手のポージーが引退してスター不在。WBCの東京ラウンドにスカウトを派遣して熱心に視察していた。どこよりも大谷が欲しい球団かもしれません」(前出の関係者)
ジャッジとコレアを逃しても、ジャイアンツは外野手のハニガー(マリナーズ=3年約60億円)、マナイア(パドレス=2年約34億円)、ストリップリング(ブルージェイズ=2年約34億円)の両投手を補強。ピーダーソンの残留(1年約28億円)を含め、FA選手に大金をかけた。大谷が望む「短期決戦で勝てるチーム」への整備を着々と進めている。
フォーブス(電子版)は米大リーグ選手の今季の総収入ランキングを発表し、大谷は6500万ドル(約85億円)で1位となった。大リーグでは史上最高の額。今季の年俸は3000万ドル(約39億円)だから、グラウンド外で少なくとも3500万ドル(約46億円)を稼いでいると試算した。もし今オフに移籍を決断すれば、来年の大谷の収入はさらに跳ね上がるかもしれない。
WBCではいつになく闘志をむき出しにしてプレーした。いつも傍らにいる水原通訳は「あんなに楽しそうな翔平を初めて見た」と言うほどだった。負けられない戦いをプレーする楽しさを感じ、「これぞ野球だなという雰囲気を味わったし、短期決戦で投げたいという欲は自然と高まる」と漏らした。
「エンゼルスで今年ワールドシリーズに出て、そこで勝ちたいなと改めて思った」という「800億円男」を巡り、水面下では金満球団の大争奪戦がいよいよ始まる。
(契約金は当時のレート)