原監督「個人より巨人」実態は「巨人より個人」…データや作戦あれど“束”になれない裏側

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 巨人の大久保博元打撃チーフコーチ(56)はしてやったりだ。

 DeNAに加入したサイ・ヤング賞右腕のバウアーを9日に6回11安打7得点でKOしたからである。そして「(チームで)束になっていけた試合は(今季)初めて」と胸を張った。セのスコアラーがこう言った。

「巨人の打者が打った球種はさまざま。ただ、全員がセンターから逆方向を狙っていた。球種で絞ったわけじゃなくて『高めに浮いた半速球』をガンガン振っていた。『打つ方向と高さ』を徹底していたようです」

 大久保コーチが「初めて」と言ったように、元大物メジャーリーガー相手に“珍しく”チームが一丸となったというわけだ。「確かに巨人でチーム単位で作戦を行うのは非常に難しい」と、ある元コーチがこう証言する。

「巨人には能力の高い選手が多いから、みんなで何かを徹底しようとするとアレルギー反応を起こすことが多い。『データさえ見せてくれれば、どう使うかは自分で決める』と。選手にそう言われてしまえば、コーチやスコアラーはそれ以上は言えませんから」

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