女子マラソン加世田梨花が明言 世界陸上から50日後のパリ五輪選考MGC出場は無謀か英断か

公開日: 更新日:

 こんな女子選手が出てきたか。

 8月の世界陸上(ブダペスト)の女子マラソン代表に内定している加世田梨花(24)が5日の会見で、10月15日に行われる2024年パリ五輪選考会のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)にも出場すると明言した。

 世陸の女子マラソンは8月26日(午前7時スタート)に号砲が鳴る。MGCはそれから約50日後というハード日程だ。

 それでも加世田は、「世界に挑戦できるチャンスをいただいた。自分の中で挑戦してみたいのが第一。世界に挑戦したうえで、MGCで戦えるメリットやその後のパリ五輪を見据えてもプラスになると思う」と言った。

 この決断に、実業団のある指導者はこう語る。

「プロランナーの川内(優輝)は月に1回どころか、先月は、4月23日のロンドンマラソンを走り、約2週間後にバンクーバーマラソンに出場、いずれも2時間20分を切っている。疲労の具合は個人差があるとは言っても、マラソンは筋肉だけではなく内臓へのダメージも大きい。彼は超人ですよ。加世田が両方のマラソンに出ることは指導者も認めたわけですから、MGCもいけると判断したのでしょう。でも、ほとんどの指導者はどちらか1つのレースに絞ると思いますよ」

 かつては、五輪前年の世陸は代表選考に直結したが今はMGCがあるので、たとえ金メダルを獲得しても五輪代表にはなれない。加世田が世陸でメダルを取って、五輪の代表にもなればあっぱれだが……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…