この夏の大谷トレードは消滅? エ軍急失速で放出の噂再燃も…強豪他球団には獲得リスク

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強いられるローテ再編

 大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏が「今夏、大谷のトレードがまとまるのは現実的ではありません」とこう続ける。

FA権取得まで1年以上あった昨夏ならまだしも、この夏に大谷を獲得したところで、実働期間はワールドシリーズまで進出したとしても最大で約3カ月。レギュラーシーズンに限れば五十数試合しかない。大谷を欲しがる球団はいくらでもあるでしょうが、二刀流の大谷は打者としてDH限定、投手としても起用に制約がある。各球団ともエース級は原則、中4日で登板するだけに中5日の大谷が加入すれば、ローテ再編を強いられ、登板間隔が空くことでリズムが狂って調子を崩す投手も出かねない。プレーオフを狙うような強豪チームにとって、大谷獲得はリスクを伴うのです」

 今オフのFA市場の最大の目玉と位置付けられる大谷をトレードで獲得するとなれば、それなりの見返りが必要になる。将来を嘱望される複数のトッププロスペクト(有望株)を放出しない限り、大谷獲得は不可能だ。

「来季、残留する保証がなく、わずか3カ月しかプレーできない選手の獲得に、手塩にかけて育てた有望株を放出する球団など、まずないでしょう。考えられるのは交換要員なしの金銭トレードです。大谷の今季の年俸は約40億円と市場価値が高い割には格安で、金銭なら応じる球団は少なくないはずですが、それではエ軍にメリットは少ないだけに交渉はまとまらないのではないか」(前出・友成氏)

 大谷は地区優勝、ポストシーズン進出争いが熾烈を極める「ヒリヒリする9月」を熱望している。8年連続レギュラーシーズン敗退に終わった昨季の総括会見で「正直、8、9月に関しては目指すところが見えなくなってくる難しさはありました。特に9月は難しかった」と本音を漏らした。

■目指すところが見えない難しさ

 投打とも選手層が薄いエ軍の現状では過去2年、同様、後半戦は消化試合となり、大谷にとってタイトル争いが唯一のモチベーションになりかねない。

 大谷はエ軍での最終年を悶々として過ごすようなら、パフォーマンスにも影響しそうだ。

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