ジャパンは出足の鋭い防御を強みにしようともくろむが…キックの攻防に課題あり
通常は、このボールを蹴り返し、キッキングゲームと呼ばれる蹴り合いに持ち込むが、ジャパンには長い距離を蹴り返せる選手が、松田力也、李承信といったSOを除けば、SOとFBを兼務する小倉順平と、フランスのクレルモンでFBを務めた松島幸太朗くらいしかいない。
ここで蹴り合いに負ければ、次のプレーが自陣での相手ボールのラインアウトといったピンチに陥る可能性が高く、前に出る防御で相手にボールを蹴らせた(攻撃を放棄させた)効果がなくなってしまうのだ。
蹴り合いのなかでは、ときには高くボールを蹴り上げて、相手に競り勝ってボールの再獲得を目指すコンテストキックと呼ばれるキックを使うこともある。
■立ちはだかる身長差
だが、ここでも問題がある。代表候補のバックスでは最長身の山中亮平(188センチ)の名前が15日のメンバー発表ではなく、残る選手の身長はほとんどが180センチ前後。一方、イングランドやアルゼンチンは190センチ前後の選手がボールを取りにくる。この身長差が再獲得を難しくするのだ。