<61>甲子園制覇の慶応もそうだが…高校進学の決め手となった顧問の一言は衝撃的だった
今は指導者教育も必要不可欠。選手たちの目標に対して、上から目線で強要するのではなく、選手に寄り添ってサポートする指導をしなければ選手は伸びていかない。もちろん、「いいね」「よくできたね」だけでは、その先、ワンランク上には行けない。時には厳しい叱咤激励も必要。でもそれは、暴力や暴言とはまったく別だ。
■益子直美さんが立ち上げた「監督が怒ってはいけない大会」
バレーボール元日本代表の益子直美さんが2年前に立ち上げた「一般社団法人 監督が怒ってはいけない大会」の取り組みも気になっている。
選手を怒った指導者は注意を受け、大きな赤い×印が書かれたマスクをつけさせられるという。益子さん自身が暴言や暴力による指導を受けてきたというから、「負の連鎖」だけは避けたいと思ったのかもしれない。
私はスポーツで人間を育てたいと思っている。健康維持はもちろんだが、勝敗による悔しい思いや選手同士の友情、ライバル同士の切磋琢磨も成長につながる。指導者がそれらを妨げているようではスポーツの発展はない。