著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

チーム貢献度の高い剛速球投手ほどトミー・ジョン手術を受けるという「不合理な真実」

公開日: 更新日:

 MLBではフォーシームの平均球速が年々アップし、2007年の146.6キロから、今年は151.4キロに達した。

 10年前には先発投手(100イニング以上)で平均球速が155キロを超えたのはわずか3人だったのが、今年は10人。10年前には皆無だった160キロ超のリリーバーが、今年は3人を数えた。

 こうした剛速球の恩恵を受けたのは、今季のMLB最多の281奪三振と20勝をマークしたストライダー(ブレーブス)とサイ・ヤング賞が確実なコール(ヤンキース)くらい。逆に剛速球が災いになったケースが少なくない。

■大谷ら4人が肘にメス

 MLBきっての剛腕である大谷翔平(エンゼルス)、アルカンタラ(マーリンズ)、マクラナハン(レイズ)、バティスタ(オリオールズ)の4人は選手層の薄いチームのエースやクローザーという立場でもあるため、昨年から今季にかけて酷使され続けた。その結果、肘の腱を断裂し、トミー・ジョン(TJ)手術を余儀なくされた。前述の先発10人、リリーフ3人の計13人の剛速球投手のうち、4人がTJ手術を受けており、その比率は31%と高かった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…