著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

ドジャースは大谷翔平に788億円の条件提示? メジャー年俸高騰の裏に経営環境の劇的改善

公開日: 更新日:

 2023年の大リーグはレンジャーズのワールドシリーズ初制覇で幕を下ろした。次に待つ大きな話題はFA選手の移籍交渉である。

 今年のFA市場の最大の関心事は大谷翔平(エンゼルスからFA)の動向だ。エンゼルス以外にも投打のいずれでも起用する球団があるのか。ある場合には、どのような規模の契約となるのか。さらに投打のいずれかを選ぶことを希望する球団ばかりの場合、エンゼルスに残留するのか──など、関係者の大きな注目を集めている。

 ドジャースが10年5億2000万ドル(約788億円)という条件で大谷との契約を目指しているともいわれており、改めて大リーグの契約規模の大きさが示された形だ。

 このような高額の契約が取り沙汰されるのも大リーグが年俸総額制を採用していないことが一因である。だが、どれほど獲得したい選手であっても、各球団が支払える金額の多寡に応じて契約が決まるというあり方が大リーグの一般的な球団経営である。そのため、経営者たちが高額な契約に耐えうるだけの資金力を備えなければ、たとえ選手側が要求しても満足のゆく回答は得られない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…