中田翔自ら“契約破棄”も巨人は痛くもかゆくもなし…阿部新監督が「構想外」を突きつけた
巨人は15日、中田翔(34)を自由契約にしたと発表した。
中田は昨オフに新たに年俸3億円の3年契約を結んだ際、中田側が契約を破棄できる選択権をつけていた。14日に申請期限を迎えたFAではなく、人的、金銭の補償を伴わない自由契約選手として他球団への移籍を目指すことになった。
「この度、私中田翔は、巨人軍との3年契約をオプトアウト(契約破棄)させていただくことにしました。今の自分は、打席に立ち続けたい、グラウンドに立ち続けたい、その気持ちで一杯です」などとコメント。一方の巨人はこの日、「当球団として、中田選手の思いを汲み、いっそうの活躍を期待して複数年契約を合意解除することにしました」と説明した。
16年目の今季は92試合に出場して打率.255、15本塁打、37打点。9月からは坂本が遊撃から三塁へ、岡本和が一塁に定着したことで、シーズン終盤は二軍生活を余儀なくされた。
中田は3年契約の1年目に自ら契約破棄を申し出た。メジャーリーグではよくあることとはいえ、日本では珍しいケースではある。FA移籍なら、人的補償があって見返りに選手を獲得できたりもするが、自由契約にしてしまったら、球団には何一つ実入りがないのは事実だ。ネット上には「恩をアダで返すとはこのこと」「球団も球団で契約破棄条項に『FA移籍に限り』という一文を盛り込んでおけば、自由に出て行かれることもなかったのに、それをやらなかった」といった声があるにはある。