千葉マリンスタジアム名物「突風」に泣かされた三塁守備…飛球は様々な動き方をした
閑古鳥が鳴いていた川崎球場から1992年に千葉マリンスタジアムへの移転が決まった時は、広くて新しくてきれいな球場にテンションが上がった。
しかし、当時の関東は巨人ファンが多かった。ロッテが新天地で認めてもらえるか不安だった。それが、いざ移ってみると、川崎時代とは違い、千葉マリンスタジアムは満員のお客さんで膨れ上がり、さらにテンションが上がった。名前の通り、海の横につくられたこの球場の名物は「風」。「甲子園の浜風」が有名だが、ここは次元が違った。
海からの強い風が外野の上空から吹き込み、バックネット側のスタンドに当たって跳ね返ってくる。打者から見たら、下は追い風なのに上空は逆風。本塁打に関しては、損をしたことが圧倒的に多かった。
厄介なのは守備の時だ。風速が常時10メートルは吹いている感覚。台風級の19メートルなんて日もあった。試合中継やテレビニュースなどでよく取り上げられる風速計はバックスクリーン最上部、グラウンドから27メートル地点に設置されている。日本で風速が表示されているプロ野球の本拠地スタジアムは他にない。