打者専念のドジャース大谷に牙を剥く…ナ・リーグ屈指5人の怪物投手たち
「菊池ドリル」で剛速球を手にした魔球使い
■ミッチ・ケラー(27=パイレーツ)
昨季、ナ・リーグ中地区4位に終わった弱小パイレーツで孤軍奮闘したエース右腕。
一昨年までは度重なる故障にも苦しんだものの、昨季、素質が開花。シーズンを通じてローテを守り、32試合に登板して自身初の2ケタとなる13勝(9敗)をマークした。
2019年のメジャーデビュー以来、毎年のように放出候補にリストアップされてきたが、21年に多くの投手が利用するトレーニング施設で投球フォームの改善に着手。
ブルージェイズ・菊池雄星が取り入れている下半身を強化する通称「菊池ドリル」を実践して球速が大幅にアップ。昨季は最速163キロ、平均で154キロを記録した。
新たに球種に加えたスイーパーの精度はメジャーでトップレベル。横への変化量47センチは、レイズのアダム(52センチ)らに次いでメジャー4位。この球種を多投した大谷(40センチ)を上回った。ケラーのスイーパーを「魔球」と分析する投球解析の専門家もいるほどだ。
大谷との対戦が実現すれば、自身も武器とする魔球でねじ伏せられるかもしれない。