人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり
華々しい活躍で世界を沸かすドジャース大谷翔平(29)。
日刊ゲンダイが過去に連載した「秘話 大谷翔平『二刀流の血脈』」を、大谷の自信、気質、アタマの3点に焦点を当てて再編し、その軌跡を紐解いていく。(第4回からつづく)
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日本ハムの山田正雄スカウト顧問(当時GM)に加え、中学時代の担任もまた大谷の性格を心配したひとりだった。
大谷は困っている子がいれば助け、物を忘れた子がいれば自分の物を貸した。シニアで実力を発揮していても、中学の野球部の試合には「出ない方がいい」と言う。練習時には自分から進んで球拾いをし、ノックの球出しまで買って出た。プロでやっていくには優し過ぎる気がしたという。しかし、その心配は杞憂に終わる。
日本ハムで前代未聞の二刀流に専念できたのは、大谷の実力が投打で突出していたことはもちろん、ナインの理解を得ていたからこそだ。周囲に敵をつくらず、年上にもすんなり溶け込める末っ子気質がプラスに作用した。