大谷MVP獲得は前人未踏「50ー50」達成が条件 DH専属ゆえ求められる“クレージーな数字”
開幕から着実にアーチを重ねるのはもちろん、今季の一塁到達平均タイム4秒11はナ・リーグ3位。今春のキャンプでは最新鋭の機器を使用して機動力アップを図っただけに、今後は盗塁を量産する態勢が整っている。
昨年9月に右肘靱帯修復手術を受けたため、今季は投手をシャットダウンし、ここまでDHでの出場が続いている。守備に就かないDHは選手の貢献度を示すWARが加算されないため、MVP争いでは不利になるのは必至。大谷が史上初となるリーグをまたいでの2年連続MVPを受賞するには三冠王などの強烈なインパクトが必要になる。
古巣エンゼルスの番記者であるオレンジ・カウンティー・レジスター紙のジェフ・フレッチャー氏は本紙の取材にこう話している。
「DH限定の選手がMVPを受賞するのは非常に難しいことなんです。MVPに選出されるとすれば、それこそクレージーな数字が必要になる。具体的には65本塁打して、打率も3割4分を超えるとか……。要するにそれだけハードルが高いということです」
65本塁打はともかく、「50-50」なら、MVP投票資格を持つ全米野球記者協会会員(BBWAA)のフレッチャー氏が言う「クレージーな数字」に合致する。
史上初の偉業を成し遂げれば、確実に印象度でライバルをしのぐが、果たして……。
大谷は日本時間23日のダイヤモンドバックス戦に「2番・DH」で出場。