巨人・阿部監督が長期政権へ「チルドレン投手」増殖計画 反面教師は“3年短命”由伸政権
無傷の3連勝中だった堀田は五回まで無失点投球も、六回2死から2四球を出してピンチを広げ、細川とカリステに連打を浴びて逆転された。勝ち越されるまで続投を命じた阿部監督は「代えなかった僕が悪い。あそこで代えて楽をさせたくなかった」と意図を説明。前出のOBが続ける。
「この時、今季ワーストの4連敗。新監督だから勝ちたいだろうし、評論家に采配を批判されても、将来のエース候補に勉強をさせた。正捕手を代えたり、野手の起用は我慢しませんが、投手を特別視していることが分かります」
阿部監督は中継ぎで結果を出した若手に先発のチャンスを与えている。それが堀田であり、赤星であり、この井上だ。西武との前カードでは、ドラフト5位左腕の又木が初先発し、6回無失点に抑えた。勝ちパターンのセットアッパーのドラ1ルーキー西舘も「いずれは先発」との構想がある。
「16年から3年間の短命に終わった高橋由伸政権では、4番に岡本を抜てきした功績はあるものの、若手の投手を育成できなかったという反省点が残る。堀田、井上は阿部監督に見い出された『チルドレン』。今後、投手王国を築ければ、自身の長期政権にもつながるでしょうから」(チーム関係者)