ケガが続いて「本当の松井大輔」を呼び戻す作業に注力した
ただ、ブルガリアではケガをするたびに痛み止めの注射を打たれるなど医療体制への不信感も募った。結局リーグ11試合出場にとどまり、「日本に帰りたい」思いが強まっていったという。
「しんどい時期が続いて『31~32歳なら日本でまた輝きを見せられるかな』と考えました。いろんな人の話も聞きましたね。そんな中、ポーランド行きの話が来た。カズさん(三浦知良=JFL鈴鹿)に相談したら『求められるチームがあるのならいいんじゃないの』と。それで海外挑戦を続けることに決めました」
レジェンドの言葉が松井の人生を変えた──。
▽まつい・だいすけ 1981年5月11日、京都府生まれ。43歳。2000年に鹿児島実業高からJ京都入り。フランスのルマンを皮切りに6カ国.13クラブを渡り歩いた。YSCC横浜ではフットサルチームにも所属してFリーグに出場。「二刀流」をこなした。04年アテネ五輪出場。10年南アフリカW杯ベスト16。24年4月から横浜FC、浦和の育成部門でコーチを務める。