身に染みた「雨練」の重要性…“田んぼ状態”の中で普段のプレーができるか
21日にやっと関東地方が梅雨入りした。
7月の夏の地方大会直前が雨の時期になるだけに、最終調整で何をやるか。日程消化が優先される甲子園大会では、土砂降りの中でも試合を続行させられることが多い。
横浜の部長だった1996年。センバツ初戦の大院大高との雨中の試合で、横浜は捕手の暴投で敗れた。徹底的に雨天練習をやって臨んでいたが、送球時に濡れた球が滑ったという。それだけ雨天時は難しいと身に染みている。横浜をはじめ大阪桐蔭などの強豪校は、だから、この時期に必ず「雨練」を行い、夏の大会に臨む。
投手はズブ濡れになってもストライクが取れるか。内野手は田んぼのようなグラウンド状態でも捕球して正確に送球できるか。いざ土砂降りの中で試合をすることになっても、準備しておくだけで、精神的にだいぶ違う。
室内練習場があれば、もちろん有利だ。
よく横浜には立派な「室内」があると勘違いされるが、「鳥カゴ」を少し大きくしたような小ぶりなモノしかない。マシン打撃やティー打撃くらいしかできない大きさだが、この中でも、投手が投げて打者が打つシート打撃、時にはノックなどの守備練習を行うこともある。今ある設備や環境を最大限に利用するしかない。