興南(沖縄)我喜屋優監督「野球しかしていない高校生の将来は誰が保証するのでしょうか」
「詳しいことは僕もわかりませんが、(財源を)母体となる企業の利益から回してもらっているとすれば……それは学校の税務的にどうなのでしょうか。企業が社員に利益を還元するのは当然です。でも、生徒は社員ではない」
――学校法人は税制上の優遇措置があります。なぜ、沖縄でそうした学校が増えているのでしょう。
「何と言えばいいのか……沖縄には『いいよ、勉強なんてしなくても』という風潮があるのかどうか……。近年は沖縄に進出している経営母体もあるだけに、ある意味、彼らの草刈り場になっているのかもしれません」
――でも、それは本来の学校ではありません。
「スポーツを通して社会に通用する人間を育てるのならばいいのですが、スポーツだけやっていればいい、というのはおかしいですよ。公立校は授業時間は部活が出来ないし、興南だって部活は午後4時からです。野球専門学校のような出場校が増えると、いよいよ公立校が勝てなくなる。高校野球は平等性がなくてはいけないんです」