大の里は相撲協会の「希望の星」…大関昇進ほぼ確実、日増しに高まる“和製横綱”の期待
昨年の新弟子検査合格者は過去最少の53人。これは大相撲が八百長問題に揺れた2011年の60人より少ない。3月場所前の新弟子検査は「就職場所」と呼ばれ、かつては100人を超える合格者も珍しくなかったが、それも今年は27人。こちらも過去最少だ。さらに今場所前の検査では、合格者は1人である。
協会も力士の成り手を確保すべく、年齢や体格など合格基準を年々緩和しているものの、そもそも「力士になりたい」という者が減っているのだ。
そんな現状の打開策の1つとして協会が期待しているのが、和製横綱の誕生である。
「過去の例を見ても、日本人横綱の人気は圧倒的ですからね。マスコミも持ち上げるから宣伝には事欠かないし、新弟子勧誘の材料としてアピールもしやすい。だからこそ、大の里に大関とりや綱とりで足踏みされると協会は困る。若いうちに昇進すれば、それだけ長く活躍できますから」(角界OB)
22歳で横綱に昇進した白鵬(現宮城野親方)は36歳まで綱を張り、21歳で頂点に立った北の湖も10年、横綱を務めた。