59歳で亡くなったイタリアW杯得点王スキラッチさんを悼む…ジュビロ磐田で日本サッカーを叱咤激励
特異なゴールへの嗅覚を生かし、ペナルティーエリア内での1タッチシュートが武器だった。
これは、1982年スペインW杯優勝メンバーのひとりで得点王(計6得点)にも輝いたFWパオロ・ロッシと同じ。
体のサイズの大きさを問わないイタリアらしいストライカーの系譜でもあった(スキラッチは身長171センチ、ロッシは176センチ=2020年12月9日に64歳で逝去)。
そんなスキラッチが1994年のJリーグに参戦した。
Jリーグの誕生から1年遅れで昇格したジュビロ磐田の"目玉選手"であり"切り札"でもあった(イラン代表FWアリ・ダエイの入団が進まなかったという事情もあった)。
しかし、当時すでに29歳。爆発的なスピードがあるわけでもなければ、ブラジル人選手のように華麗なテクニックがあるわけでもない。
「周囲のお膳立てがあってこそ生きるストライカー」と思っていただけにJリーグで成功するかどうか、半信半疑だった。