カー娘も懸念を表明…カーリングの新ブラシは高速水着や厚底シューズと同じ道を辿るのか
スポーツの「道具」をめぐってはこれまでも物議を醸してきた。競泳では2008年、スピード社が開発した高速水着「レーザー・レーサー」が世界的に大流行。北京五輪直前だったこともあり、日本水泳連盟は契約していた3社に改良品の開発を求めた。しかし、レーザー・レーサーと同じクオリティーの製品を作れずにいる中、試用を認めた五輪2カ月前のジャパン・オープンで選手が日本記録を連発。北島康介は世界記録を更新した。結局、水連は五輪での高速水着着用を認め、メダルラッシュ。世界的にも社会現象を巻き起こし、北京五輪だけで23個の世界記録が更新されたが、10年には使用禁止となり、ブームは瞬く間に終焉を迎える。
陸上界でも、ナイキ社の厚底シューズ「ヴェイパーフライ」が記録を連発。18年の東京マラソンで設楽悠太(33)が日本記録を更新すると、その約7カ月後のシカゴマラソンで今度は大迫傑(33)が設楽の日本記録を塗り替えた。20年の箱根駅伝では約85%の選手がこのシューズを履き、青山学院大は大会記録を7分近く縮めて総合優勝。その後、距離を基準とした種目ごとに靴底の厚さに規定ができ、事実上の「禁止」という結末を迎えたのは記憶に新しい。
カーリングの新ブラシも同じ道を辿るか。