豊昇龍は横綱昇進確実、相撲協会も万々歳だが…"朝青龍の甥”に素行や品格、技術で不安はないか?
今場所6日目に横綱照ノ富士(現親方)が引退。横綱空位を回避できた相撲協会も万々歳だし、照ノ富士もホッとしているのではないか。
とはいえ、「横綱豊昇龍」に不安はないのか。協会内では、あの「朝青龍の甥」ということで、素行や品格を不安視する声もゼロではないという。
「血筋はそうでも、問題ありませんよ。豊昇龍は不祥事とは無縁だし、酔って暴れたという話も聞かない。朝青龍も自身の反省を込めてか、『師匠の言うことはちゃんと聞け』とアドバイスしていますからね。仕切りでなかなか手をつかず非難されたこともあったが、最近は改善しつつある。むしろ気がかりなのは実力の方です」(若手親方)
今場所は12勝3敗。最後は本割、巴戦で実力を見せつけたものの、決してレベルが高い優勝とはいえず、3敗もすべて平幕相手だ。
ある角界OBが言う。
「先場所あたりから悪癖だった強引な投げを封印し、相撲に安定感が出てきた。しかし、後半戦までに3敗するなど取りこぼしも少なくない。いずれも勝ちにはやるあまり相撲が雑になったのが原因。精神面の成長は不可欠です。今場所は千秋楽で金峰山が王鵬に負けたからチャンスが転がり込んできたが、8日目に自力優勝が消滅。千秋楽に阿炎を避け、大関とはいえ、とっくに負け越しが決まっていた琴桜を当てたのも、『今逃せば次の昇進チャンスはいつになるかわからない』という協会の焦りがあったからではないか。つまり、協会も豊昇龍の実力を完全には信じていないとも受け取れる。いずれにせよ、これで横綱空位は回避できても、昇進してから苦労するかもしれません」