運営トップも熱望!大谷の来春WBC出場へMLBが囲い込み…「何回でも出たい」で多くの企業が熱視線
日本の連覇がかかる2026年のWBC東京ラウンド(1次リーグC組)の冠スポンサーが、人材サービス企業のdipに決まった。
ドジャース・大谷翔平(31)をブランドアンバサダーに起用している同社の冨田英輝社長は21日の会見で、「26年大会も大谷さんをはじめ、多くの選手が参加して素晴らしい大会になると期待しております」と笑顔。
WBCプレジデントで「MLB JAPAN」の要職を歴任したジム・スモール氏も「野球が世界的なスポーツとして成長にするきっかけになった」とWBCの価値を強調した上で、こう言って大谷の出場を熱望した。
「SNSの投稿を見ても、日本だけではなくアジアでも騒がれている選手で、世界でも共感を呼んでいます。彼が(23年に)WBCでプレーし、今回も日本開幕戦でプレーしたことは、新たなファンを呼び込むために重要。大谷選手のような存在が潜在的なファンを掘り起こすきっかけとなり、世界中の人々がファンになってくれれば」
WBCでは野球普及の柱として、「若年層の競技人口の拡大」「SNS、メディアを通じてスター選手に関する積極的な情報発信」「世界的な大会の主催」の3つを掲げている。スモール氏は前回大会で初出場初勝利を挙げ、国内が盛り上がりを見せたチェコの例を挙げ、「日本でプレーする選手(マレク・フルプ外野手=巨人)も生まれ、どんどん野球への関心が高まっている、少年少女はWBCを見て夢を抱き、首都のプラハで辿るべき道が見えていると思う」と、欧州などの野球の普及率が低い国や地域での競技人口の拡大を目標に掲げた。大谷にその先導役を担ってもらいたい、というわけだ。
実際、ドジャースやMLBは絶大な大谷効果の恩恵を享受している。
米経済誌「フォーブス」によれば、ド軍は昨年、大谷入団によって7000万ドル(約105億円)の増収を得たという。MLBも今回の東京シリーズで22社とスポンサー契約。マンフレッド・コミッショナーは収益が50億円規模に達すると見込んでいる。
東京ドームには国内外からファンが詰め掛け、グッズ売り場も2時間、3時間待ちの大行列ができた。テレビ中継の視聴率も30%に迫るなど、日本開催は巨額の利益を生んだだけに、2年後の27年に再び、東京で開幕戦を行う可能性が浮上しているが、今回MLBが獲得したスポンサーの多くは大谷のスポンサーでもある。