“陰毛禁止”撤回 メジャーでは全身毛むくじゃらがトレンド
その理由について同オーナーは、「このルールができた60年代には、陰毛を生やしっぱなしにするのはプロ意識に欠ける行いと見なされた。しかし、今は時代が変わり、陰毛について自由に考える選手が出てきている。そこで、わがヤンキースは検討を重ねた結果、このルールを撤回することにしたんだ」と説明している。
「陰毛について自由に考える選手」が出始めるきっかけになったのは、ブライス・ハーパー(現フィリーズ)の「毛むくじゃらヌード」だった。ハーパーは左打者ではメジャー最強と評価されるスター選手だが、ヤンチャな性格でも知られ、2015年夏にはESPNマガジンの名物企画「スポーツ選手ヌード特集」に登場。それまでこの特集でヌードになったMLBの選手たちは体毛をすべて剃っていたが、ワイルド志向の強いハーパーは全身剛毛に覆われた体に一切、カミソリを当てずにヌードになり話題になった。
これはナチュラル志向の選手を刺激することになり、陰毛やすね毛を剃ることをやめる選手が出始めた。
こうした選手はまだ少数派だが、時代の流れに敏感なヤンキースのオーナーは、まだまだ増えるとみて、他球団に先駆け「陰毛禁止ルール」の撤回を決断したのである。