「緑内障の最新治療」平松類著、植田俊彦監修
緑内障は、眼圧が高くなることで目の神経がダメージを受け、徐々に視野が欠け、やがて失明する病気だ。片方の視野が欠けてももう片方で補われてしまうため、多くの人が発症に気づかずに悪化させている。
本書では、日本人の失明原因の第1位である緑内障について、その仕組みや新薬、最新治療などについて詳述している。
新薬としては、間もなく使用が開始される「Rhoキナーゼ阻害薬」に期待が集まる。緑内障の治療には眼圧を下げる目薬が用いられるが、この新薬はもともと脳の薬として用いられてきたもので、血流をよくする効果も併せ持つことで緑内障への高い効果が注目されている。
他にも、iPS細胞による再生医療や、遺伝子治療の現状についても解説している。
(時事通信社 1500円)