「やせたければ脂肪をたくさんとりなさい」ジョン・ブリファ著、江部康二・夏井睦監修
イギリス人医師によるベストセラーを、2人の日本人医師が監修。これまで常識とされてきたダイエット方法の落とし穴を豊富な研究データによって明らかにしている。
もっとも理想的とされるダイエットはカロリー制限と運動を組み合わせるものだが、これはいくら続けてもやせないというから驚きだ。通常よりも1000キロカロリー少ない食事を1年間続けた研究では、12カ月後に減少した体重は平均2キロ。これに加えて運動を行った人でも、3キロの減少にとどまったという。甲状腺ホルモンが減少するなどして代謝が下がることが原因で、運動で燃やされるカロリーも減少し、やせにくくなるのだ。
他にも、ダイエットの大敵とされてきた食事の脂肪で、体内の脂肪を燃やす仕組みなども詳述していく。
(朝日新聞出版 1900円)