「聖路加病院で働くということ」早瀬圭一著
東京・築地の巨大総合病院で働くスタッフの人生と仕事を追ったノンフィクション。
副院長・小児医療総合センター長などを歴任してきた細谷亮太氏は、1972年に研修医として同病院で働き始める。小児がんが死と同義語だった時代。毎日、命の重みと子供が親に先立つ不条理と向き合う中、ある患児との出会いから、小児がんの治療と原因の究明に取り組むことを決意する。
以来40年、小児科医として最前線で活躍してきた同氏をはじめ、訪問看護の先駆者・細川真喜子氏、看護のスペシャリスト・井部俊子氏、救急部長・石松伸一氏の4人の生きざまからオンリーワンの医療と看護を目指す同病院の魅力に迫る。
(岩波書店 2100円)