「主夫になってはじめてわかった主婦のこと」中村シュフ氏
お笑い芸人が、フルタイムで働く妻と結婚。主夫になって足かけ5年の発見を記したのが本書だ。
「ぼくには、迷ったら面白いほうに進むという行動原理があるみたいです。付き合っていた彼女から『家庭に入ってもらえませんか』とプロポーズされた時もそうでした。もっと前の進路でも、ちょうど家庭科が男女共修になった時期で、男子が家庭科を学ぶ大切さを感じた上に、母校の男子校に教育実習で戻ってきたら面白いと思い、家政学部に進学しました」
ところが卒業後、教員ではなくお笑い芸人の道を選んだ。「人前で話すという意味では、教員と芸人って似てますから」と笑う。いつも見に来てくれたファンが、結婚相手だ。
「専業主夫になるのは、僕たち2人にマッチした、いい選択でした。シュフになって肩の力が抜けたのか、かえって芸人の仕事も来るようになりました」
今は、扶養手当の範囲内で芸人やイベント司会などの仕事もするが、主軸はシュフ業。今春、長女が幼稚園に入園したので、袋や座布団カバーも縫った。