書物のアリ地獄に落ちよう編
「ほんほん本の旅あるき」南陀楼綾繁著
秋田、無明舎のあんばいこう氏は、自分の住む小さな街に掘りつくせないほどの本の材料が埋まっていると考え、それを耕して生きていこうとする真摯な出版人である。同じ秋田の〈まど枠〉の伊藤さんは初対面の時、ゆるキャラのかぶり物をかぶってくるぶっ飛んだ人だった。
富山には「文芸逡巡別冊 郷土愛バカ一代!」というミニコミ誌があるが、なぜか〈本誌〉は存在しない。津の地域雑誌「kalas」は「幸せな孤立」などという何やら分からぬ特集を組んでいる。
各地の一箱古本市に参加している著者が出会ったユニークな人&本のワンダーワールド。(産業編集センター 1600円+税)