金魚姫 荻原浩著

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 仏壇仏具販売会社に勤務する江沢は、ブラックな上司と失恋で心身共に疲弊し、睡眠導入剤と酒が手放せない。死ぬことばかりを考えていたが、ある夜、迷い込んだお祭りで一匹の流金をすくい、持ち帰る。古本屋で見つけた「金魚傳」をたよりに飼育を始めたところ、突然、水を滴らせた美女が現れる。幻覚かと思ったが、美女は水槽から抜け出した流金のようだった。夢かうつつか、分からぬまま逃げるように仕事に出かけると、セールス先の霊園で老婆と知り合う。翌日、仏壇を買ってくれるというその老婆の家を訪ねると、応対に出てきた娘らしき人物から、母親は3週間前に死んだと言われる。

 金魚の化身との共同生活を描いた長編小説。(KADOKAWA 1700円+税)




【連載】BOOKレビュー

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