「スーパーノート」カスパー捜査官、ルイージ・カルレッティ著 飯田亮介訳
アリタリア航空のパイロット、カスパーは実はイタリアの憲兵隊ROSの覆面捜査官だった。国際麻薬組織を捜査していたが、そのなかでたびたび〈スーパーノート〉に遭遇した。スーパーノートとは精巧な米ドルの偽札だ。アヘンもヘロインもこのスーパーノートで取引されていた。それは北朝鮮の〈ドル工場〉で印刷されていると思われたが、カスパーが真相を知ったとき、アメリカ人の相棒の携帯に電話があった。「すぐに街を離れろ!」。だが、その指令は遅すぎた。
マネーロンダリングの背後にひそむ偽100ドル札事件の真相をあばくノンフィクションノベル。(河出書房新社 2400円+税)