「チューズデーに逢うまで」ルイス・モンタバン著 加藤喬訳
モンタバン大尉はイラク戦争のとき、目の前でテロリストが自爆するのを見た。帰還後、狙撃兵の幻を見たり、広場恐怖症などPTSDに悩まされていた。そんな彼を救ってくれたのは、復員兵支援団体の介助犬プログラムで出合ったチューズデーだった。最初は行動力に満ちたボス犬を望んでいたのだが、トレーナーに見捨てられていたチューズデーを知的で思いやりにあふれる犬に戻すことが自分の責務だと感じた。それまで酔いつぶれなければ眠れなかったのに、チューズデーと一緒にベッドに入った日、彼はほどなく眠りに落ちた。
介助犬との出合いで人生を取り戻した軍人がつづるノンフィクション。(並木書房 1800円+税)