「チューズデーに逢うまで」ルイス・モンタバン著 加藤喬訳

公開日: 更新日:

 モンタバン大尉はイラク戦争のとき、目の前でテロリストが自爆するのを見た。帰還後、狙撃兵の幻を見たり、広場恐怖症などPTSDに悩まされていた。そんな彼を救ってくれたのは、復員兵支援団体の介助犬プログラムで出合ったチューズデーだった。最初は行動力に満ちたボス犬を望んでいたのだが、トレーナーに見捨てられていたチューズデーを知的で思いやりにあふれる犬に戻すことが自分の責務だと感じた。それまで酔いつぶれなければ眠れなかったのに、チューズデーと一緒にベッドに入った日、彼はほどなく眠りに落ちた。

 介助犬との出合いで人生を取り戻した軍人がつづるノンフィクション。(並木書房 1800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…